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産業廃棄物とは?20種類の分類一覧と一般廃棄物との違いを解説
2026-07-08
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産業廃棄物とは?20種類の分類一覧と一般廃棄物との違いを解説
企業の廃棄物管理を担当することになり、どのゴミが産業廃棄物にあたるのか分類で悩んでいる方に向けた記事です。この記事では、廃棄物処理法で定められた20種類の分類や一般廃棄物との違いを解説します。読み終わると、自社のゴミを正しく分類し、法的リスクを回避して合法的な処理手順を構築できるようになります。




産業廃棄物とは?分類と定義の基礎知識

産業廃棄物とは?分類と定義の基礎知識
事業活動に伴って生じたゴミのうち、法律で定められた特定のものが産業廃棄物として扱われます。ここでは、基礎的な定義や一般廃棄物との違いについて詳しく解説していきます。

産業廃棄物と一般廃棄物の明確な違い


企業から出るゴミのすべてが産業廃棄物になるわけではありません。廃棄物処理法では、ゴミを大きく一般廃棄物と産業廃棄物に分類しています。事業活動から生じたゴミであっても、法律で指定された20種類に該当しないものは事業系一般廃棄物として扱われるのが原則です。例えば、オフィスで従業員が食べた弁当の空き容器のうち、プラスチック製の部分は原則として産業廃棄物の廃プラスチック類に該当します。ただし、自治体によって取り扱いが異なる場合があり、東京23区など一部の地域では一般廃棄物として搬入を認めているケースもあります。一方で、従業員が鼻をかんだティッシュペーパーなどは事業系一般廃棄物に分類される仕組みです。このように、同じ会社から出るゴミでも材質によって扱いが異なります。廃棄物の分類を正しく判断することが、適切な処理の出発点となるでしょう。事業活動に伴って発生したものであっても、産業廃棄物として定義されていないものはすべて一般廃棄物となるため、日々の業務で発生するゴミの性質を見極めることが求められます。


産業廃棄物に該当する20種類の分類概要


産業廃棄物は、廃棄物処理法によって20種類に細かく分類されています。これらの分類は大きく二つのグループに分けることができます。一つは、どのような業種から排出されても産業廃棄物として扱われるあらゆる事業活動に伴う廃棄物です。もう一つは、特定の業種から排出された場合のみ産業廃棄物として扱われる、特定の事業活動に伴う廃棄物という位置づけになっています。これらを正確に把握しておくことで、処理業者との契約をスムーズに進められるでしょう。環境省の公式サイトでもこれらの種類は明確に規定されており、排出事業者はこのルールに従って分別を行う義務があります。自社の事業内容と照らし合わせて、どの種類の廃棄物が発生しやすいかを事前にリストアップしておくことが大切です。また、ガス状のものは廃棄物に含まれないなど、物質の状態によっても判断基準が変わるため、固形状または液状のものが対象であることも覚えておく必要があります。





【一覧表】あらゆる事業活動に伴う産業廃棄物の分類





どのような業種や事業所から排出されても、無条件で産業廃棄物として扱われるものが12種類あります。これらは日常的な業務や製造工程などから広く発生するものです。

種類
定義や特徴
具体的な例
燃え殻
石炭や廃棄物を燃やした後に残る灰など
焼却灰、石炭がら
汚泥
排水処理や製造工程で生じる泥状のもの
下水汚泥、浄水場沈でん汚泥
廃油
使用済みになった油類や溶剤など
エンジンオイル、潤滑油、洗浄油
廃酸
酸性の性質を持つ不要な液体
硫酸、塩酸、写真定着液
廃アルカリ
アルカリ性の性質を持つ不要な液体
水酸化ナトリウム、現像液
廃プラスチック類
プラスチックや合成樹脂で作られたゴミ
発泡スチロール、合成繊維くず
ゴムくず
天然ゴムからできた不要物
天然ゴムの裁断くず
金属くず
金属製のゴミや加工の際に出るくず
鉄くず、アルミ缶、銅線
ガラス・コンクリート・陶磁器くず
ガラスやレンガなどの破片
空き瓶、耐火レンガくず
鉱さい
鉱物や金属を精錬する際に出るかす
スラグ、不良鉱石
がれき類
建築物の解体や建設工事に伴うコンクリート破片
アスファルト破片、コンクリート塊
ばいじん
焼却施設などの集じん機で集められたすすやほこり
電気集じん機で捕集したダスト

製造業からオフィスまで発生する一般的な廃棄物


あらゆる事業活動から出る産業廃棄物のなかでも、廃プラスチック類や金属くずなどはオフィスや店舗でも頻繁に発生します。ボールペンやクリアファイルなどの文房具も、事業活動で使用して不要になれば廃プラスチック類として扱われるのが一般的です。また、機械のメンテナンスで生じたエンジンオイルなどは廃油に分類され、液体のまま不適切に流出しないよう保管に注意しなければなりません。これらは業種に関係なく発生するため、総務や管理部門の担当者も分類方法を知っておく必要があります。さらに、割れてしまった窓ガラスの破片や、不要になった陶磁器製の食器なども、あらゆる事業活動に伴う産業廃棄物として処理される対象です。日常的に目にする機会が多いからこそ、正しく分別するルールを従業員全体に周知していくことが重要だと言えます。


建設や鉱業などから排出される無機系の廃棄物


がれき類や鉱さいなどは、建設現場や工場などの特定の施設から大量に排出される傾向があります。特にがれき類は、建物の解体工事や道路の改修工事などで生じるアスファルトやコンクリートの破片を指します。これらは重量が大きく、運搬や処分に特別な機材を要することが少なくありません。また、焼却炉から発生する燃え殻やばいじんなども、周囲の環境に飛散しないように密閉して管理することが求められます。無機系の廃棄物はリサイクルされるケースも多く、適切な分類が資源の有効活用にもつながっていくでしょう。鉄鋼の製造過程で生じるスラグのような鉱さいも、道路の路盤材として再利用されるなど、正しく処理されることで社会インフラの整備に役立てられています。





【一覧表】特定の事業活動に伴う産業廃棄物の分類





特定の業種から排出された場合のみ産業廃棄物となり、それ以外の業種から出た場合は一般廃棄物となるものが7種類あります。ここではその詳細を整理して表にまとめました。

種類
対象となる特定の事業活動
具体的な例
紙くず
建設業、パルプ製造業、製本業など
建築現場の包装紙、製本くず
木くず
建設業、木材加工業、家具製造業など
建築資材の切れ端、おがくず
繊維くず
建設業、繊維工業など
建設現場のロープくず、裁断くず
動植物性残さ
食料品製造業、医薬品製造業など
醸造かす、食品加工で出る野菜くず
動物系固形不要物
と畜場、鳥処理場
牛や豚などの骨や内臓
動物のふん尿
畜産農業
牛、馬、豚などのふん尿
動物の死体
畜産農業
飼育していた動物の死体
(※政令第13号廃棄物として、これらを処分するために処理したものを含めて全20種と数えるのが一般的です。)


特定の業種のみで産業廃棄物となる有機系廃棄物


紙くずや木くず、繊維くずなどは、指定された業種から排出されたときのみ産業廃棄物として扱われます。例えば、建設現場から出る木材の切れ端は産業廃棄物の木くずに該当します。しかし、一般的なオフィスから出る不要なコピー用紙や木製の棚などは、事業系一般廃棄物として処理しなければなりません。同じ材質のゴミであっても、排出元の事業内容によって法律上の分類が変わるため注意が必要です。処理業者に引き渡しを行う際は、自社の業種がその廃棄物の指定要件を満たしているかを事前に確認しておきましょう。製本業から出る紙くずや、衣服製造以外の繊維工業から出る天然繊維くずなど、指定される業種の条件は細かく定められているため、自社のメイン事業が該当するかを管轄の自治体に問い合わせることも有効な手段となります。

農業や畜産業などに由来する動物系の廃棄物


動植物性残さや動物のふん尿などは、食品製造業や畜産業といった特定の分野で発生する廃棄物です。お弁当工場で大量に発生する野菜の切りくずは、食料品製造業から排出されるため動植物性残さという産業廃棄物になります。一方で、レストランや飲食店から出る調理くずや食べ残しは、食料品製造業には該当しないため事業系一般廃棄物として市町村のルールに従って処理される仕組みです。動物系の廃棄物は腐敗しやすく悪臭の原因になりやすいため、分類後の迅速な処理が環境保全の観点からも欠かせません。と畜場から出る動物系固形不要物や、畜産農業から排出される動物の死体なども、適切な衛生管理のもとで処理業者へ引き渡すことが義務付けられています。




特に注意が必要な特別管理産業廃棄物とは

特に注意が必要な特別管理産業廃棄物とは
産業廃棄物のなかでも、人の健康や生活環境に被害を及ぼす恐れがあるものは特別管理産業廃棄物として厳しく規制されています。

区分
概要
具体的な例
感染性産業廃棄物
医療機関等から排出され、病原体が付着している恐れがあるもの
注射針、血液が付着したガーゼ
特定有害産業廃棄物
有害物質が基準値を超えて含まれているもの
廃PCB、水銀を含む汚泥
引火性廃油
引火点が70度未満の燃えやすい廃油
揮発油類、灯油、軽油
腐食性廃酸
水素イオン濃度(pH)が2.0以下の強い酸性液
濃硫酸、強い塩酸
腐食性廃アルカリ
水素イオン濃度(pH)が12.5以上の強いアルカリ性液
濃水酸化ナトリウム水溶液

特別管理産業廃棄物の定義と厳しい法規制


爆発性や毒性、感染性を持つ危険な産業廃棄物は、通常の廃棄物とは異なる枠組みで管理されます。廃棄物処理法ではこれらを特別管理産業廃棄物と定義し、保管や収集運搬、処分のすべての工程で特別な処理基準を設けているのが特徴です。これを排出する事業場では、専門の資格を持つ特別管理産業廃棄物管理責任者を配置する義務があります。この責任者は、該当する廃棄物が適切に保管され、許可を持った専門業者に引き渡されるまでを監視する役割を担います。環境省の指針にもある通り、これらの危険物はわずかな漏洩や不適切な取り扱いが重大な事故につながるため、社内での厳格な管理体制の構築が求められるでしょう。事業者は、周囲に囲いを設けたり、他の廃棄物と混ざらないように仕切りを作ったりと、専用の保管スペースを用意することが求められています。

代表的な特定有害産業廃棄物と感染性廃棄物


特別管理産業廃棄物の代表例として、医療機関から排出される感染性産業廃棄物があります。使用済みの注射針やメス、血液が付着したガーゼなどがこれに該当し、専用の密閉容器に入れて厳重に処理しなければなりません。また、古い変圧器などに使用されていたPCB(ポリ塩化ビフェニル)や、基準値を超える重金属を含む汚泥などは、特定有害産業廃棄物として分類されます。これらは通常の産業廃棄物処理業者では取り扱うことができず、都道府県知事から特別管理産業廃棄物の処理業許可を受けた業者にのみ委託が可能です。自社のゴミにこれらの危険物が混入していないかを定期的に確認し、安全な処理ルートを確保しておくことが大切です。pHが非常に低い廃酸や、pHが非常に高い廃アルカリなども、触れると化学火傷を引き起こす恐れがあるため、取り扱いには細心の注意を払う必要があります。




産業廃棄物の分類を間違えた場合のリスクと注意点

産業廃棄物の分類を間違えた場合のリスクと注意点
廃棄物の分類を誤ると、適切な処理が行われないだけでなく、企業として深刻な法的リスクを背負うことになります。

不適切な処理による法的な罰則と信用失墜


産業廃棄物の種類を間違えて一般廃棄物として捨てたり、許可のない業者に引き渡したりすると、廃棄物処理法違反に問われます。法律違反が発覚した場合、企業に対して高額な罰金が科されるだけでなく、責任者が懲役刑を受ける可能性も否定できません。さらに、不適切な処理によって不法投棄が行われた場合、メディアで企業名が報道されて社会的信用を大きく損なう事態に発展します。一度失った信用を取り戻すには長い時間と労力がかかるため、日頃からゴミの分類ルールを社内に徹底させることが重要です。少しでも分類に迷う廃棄物がある場合は、管轄する自治体の窓口や専門の処理業者に相談して正しい判断を仰ぐようにしてください。安易な自己判断が企業全体の存続を脅かす事態になりかねないことを、関係者全員が認識しておくべきでしょう。

排出事業者責任の徹底と正しい委託先の選び方


廃棄物処理法では、ゴミを出した企業が最後まで適正処理の責任を負うという排出事業者責任の原則が定められています。業者に処理を委託したからといって、企業の責任がなくなるわけではありません。処理業者を選ぶ際は、自社が排出した産業廃棄物の種類を取り扱うための許可証を持っているかを確認する必要があります。許可証には収集運搬や処分ができる廃棄物の種類が明記されているため、委託しようとしているゴミがその品目に含まれているかを入念に照合しましょう。また、処理の過程を記録するマニフェスト(産業廃棄物管理票)を正しく運用し、最終処分まで完了したことを確認する体制を整えておくことが大切です。定期的に業者の処理施設を現地視察するなど、委託先任せにしない主体的な管理が法的リスクを低減させます。




まとめ





この記事の要点をまとめます。

  • 産業廃棄物はあらゆる事業活動で発生する12種類と特定の事業活動で発生する7種類などに分類される
  • 爆発性や感染性を持つ危険なゴミは特別管理産業廃棄物として厳格な処理基準が設けられている
  • ゴミの分類を誤ると法律違反となり企業としての社会的信用を失うリスクがある
  • 処理業者へ委託する際は許可証の品目を確認しマニフェストを活用した管理が求められる

正しい分類知識を身につけて、排出事業者としての責任を果たした安全な廃棄物管理を実現していきましょう。
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